【本】死体は今日も泣いている-日本の「死因」はウソだらけ-著者:岩瀬博太郎【図書館】

-記事の投稿日2024年08月19日-
※今回のブログは、タイトルの本を読んだ感想になっています※

【本】死体は今日も泣いている-日本の「死因」はウソだらけ-著者:岩瀬博太郎【図書館】
画像の日時:2024年08月18日23:31分頃~
説明:2024年8月16日に台風7号アンピル(AMPIL)が関東地方近くを通過するということで、家でゆっくり読書でもすることになった。その台風7号アンピルに備えて、事前に図書館で本を借りた。以前にネットの記事で見かけて、「MYいつか読もうリスト」に入れてあった本だ。
感想:その道の専門家が書いた根拠のある内容の本に時を忘れることが出来た。有意義な時間を過ごすことができる内容だった。学べた内容としては、法医学とは死因を明らかにすることにより、公衆衛生向上や犯罪の見逃し&冤罪の防止、虐待の防止、など国民の権利が守られて安心して暮らせる国を目指している学問ということが短時間で理解できた。普段の生活で日本は医療先進国だと肌身で感じてきた自分が衝撃を受ける内容ばかりだった。具体的な事例が多数書かれており、しかも大変読みやく読了するまで好奇心を維持できた。著者の他の本も是非読んでみようと思った。

理解できたこと
・法医学者の仕事の概要がわかったこと。
・日本での「死」の判定や、その後の流れが理解できたこと。
・日本の法医学者の職場は3K「危険・臭い・きつい」。
・日本の法医学現場は研究所がなく、予算もないこと。また、法整備もあいまいなこと。
・日本の司法解剖の割合はたったの1割強しかなされていないこと。先進国であるのに異例。
・都道府県に存在する「死因究明格差」。
・検視や検死のこと、そして法医学者、臨床医、警察の関係性が理解できたこと。
・デジタル時代なのに日本には解剖などのデータベースが存在しないこと・・・。
・大震災などの災害が起きた時に、科学的根拠に基づいて遺体の身元確認作業が日本と海外ではどうなされているか。また、課題などがあることを理解できたこと。
・過去に世間を騒がせた大事件を法医学者である著者の視点からわかりやすく解説されて理解できたこと。
・日本は証拠で罪を立証するというより、どちらかというと自白の文化。江戸時代から続く伝統的な自白の文化が根付いている。
・海外ではメディカルイグザミナー(medical examiner)と呼ばれる医学調査官(監察医調査官)が強い権限を持っていることなどが理解できたこと。
・その中には・・・
①法病理医(forensic pathologist)、
②法歯科医(forensic dentist)、
③法中毒学者(forensic toxicologist)、
④法遺伝学(forensic geneticist)、
⑤法放射線学者(forensic radiologist)、
⑥法昆虫学者(※米国)(forensic entomologist)
が存在していることが理解できたこと。
・英国やイギリス統治下にあった国を中心に存在する死因究明に全責任を負う「コロナー制度」を理解できたこと。

厚生労働省さんの死因究明等推進計画のサイト
死因究明等推進計画の概要
千葉大学大学院医学研究院さんのサイト
千葉大学大学院医学研究院さんの研究内容一覧


◆【情報7daysニュースキャスター】 FOCUS:遺体から真実を究明!法医学者の『司法解剖』最前線https://youtu.be/4DB8OH295W4?si=D1t6dNU8Nm5e3m8N
動画で概要を視聴したいという方にオススメのYoutube映像。ブログ内での再生は不可だったため、リンクを貼っておく。短い時間で視聴できるのでおススメだ。

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